パッチテストの必要性
さて、冒頭で「パッチテストはやっておくべき」という趣旨の発言をしましたが、これを聞くと「刺激の強いヘアカラーやヘアダイのパッチテストが必要なのは分かるけど、カラートリートメントのように低刺激のものなら、パッチテストをしなくても大丈夫なんじゃないの?」と反論したくなる人もいるのではないでしょうか。
確かに、アレルギーリスクの高い化学物質を大量に使っているヘアカラーやヘアダイと違って、カラートリートメントは肌刺激リスクがきわめて低い、安全性が高い商品です。
しかし、どんなに低刺激であっても、成分が自然由来であっても、「アレルギー等の肌トラブルが、どんな人に対しても絶対に起こらない」というわけではありません。
「他の人が普通に食べられる食品でも、アレルギー反応が起きる人もいる」という食品アレルギーの例を見ても分かるように、何に対してアレルギー反応や肌トラブルが起きるのかというのは、個人個人の体質・肌質によって変わってきます。
だからこそ、「この白髪染めのカラートリートメントが、本当に、自分の髪や頭皮にトラブルを起こすリスクがないかどうか」のチェックのために、パッチテストが必要となってくるのです。
「自分にとって本当に安全安心なカラートリートメントをきちんと選んで、髪と頭皮を長くいたわろう」という気持ちがあるなら、事前のたった1回のパッチテストぐらいは、面倒がらずにぜひやりましょう!
パッチテストの正しい手順
では、パッチテストの正しい手順をご紹介しましょう。
まず、カラートリートメントを、二の腕の内側の「2カ所」に塗ります。塗る範囲は、2カ所とも、100円玉ぐらいの大きさでいいでしょう。
そして、まず30分経過したら、カラートリートメントを塗った2カ所のうち、1カ所だけカラートリートメントを落として、その部分の皮膚の状態を見てみます。
かゆみやかぶれの症状が出ている場合はもちろんアウト。
そして、たとえかゆみやかぶれが出ていなくても「塗った部分の肌だけ明らかに赤みが強くなっている」という場合も、アウトと考えたほうがいいでしょう。
この時点でまだ皮膚症状が一切出ていない場合は、残ったもう1カ所を48時間後まで落とさず放置します。
こすったり洗ったりして、うっかり48時間以内に落としたりしないよう、塗った部分に軽くガーゼを貼るのがおすすめ。入浴時はビニールを貼るなどして水が入りにくい状態にし、湯船につけたり、シャワーをかけたりしないように気をつけましょう。
48時間経過したらこちらも落として、もう一度皮膚の状態をチェック。ここで何らかの皮膚症状が出ていれば、やはり、使用はNGです。
「これだけの時間、塗りっぱなしにしても、何の皮膚症状が出なかった」という場合は、そのカラートリートメントはあなたにとって安全性が高いと言えますので、安心して使い始めることができますよ。